徒歩旅

Day4 阿久根-出水-水俣(陳町)-湯の児温泉 42km

 昨日よりもさらに早い5時40分に歩き始める。
25/03/12 05:44:50
 10分ほど歩いたところにあるローソンでパンを購入。歩き始めたばかりで体が温まっていないので休まず、朝食は歩きながら。
 日の出は6時45分頃だった。
25/03/12 06:46:52
 さらに10分ほど歩いて桑原城跡を通過する。鎌倉時代に出来た山城で、幕末まで城として機能していたそう。
25/03/12 06:58:32
 JR野田郷駅からまっすぐ南に延びる県道368号に合流。地図だけ見るとそのまま直進していく道の方が街道ポイが、薩摩街道は県道368号の場所だったらしい。ここからの道は石垣が連なる武家屋敷街だ。
 石垣に混じって石敢当と書かれた石柱がある。中国から伝わった魔除けだそう。
25/03/12 07:57:16
 石垣と門は往時をしのばせる姿だが、奥の建物は建て替えられたものが多い。
25/03/12 08:01:52
 国道504号との交差点で左折し。ここからは東に向かって進む。5時台にパンを食べただけなので、かなりお腹が空いてきた。地図にあるコンビニは遠いなぁと思いながら歩いているとコンビニサイズの個人商店があり、弁当を売っていた。店の前のベンチでブランチ。
 だんだん建物が増えてくる。出水高校を過ぎて市街地らしくなって出水の市街地に着いたと思ったが、そこからが思ったよりも遠くてきつかった。平良川を渡るとようやく本当の出水市街だ。
25/03/12 10:54:08
 川を渡ると本町で、その名の通りこの辺りが出水宿だった場所だ。有名な武家屋敷群は街道から少し離れており、立ち寄らず。
 出水は鹿児島以来の大きな都市だった。丸亀製麺で昼食をとる。
 昼食後、水田地帯を歩いていると鶴がいた。一羽だけはぐれたのかと思ったら、その向こうにたくさんのナベヅル。出水は鶴の飛来地として名高いが、知られている観測場所はここから10キロ近く離れた場所で、鶴が見られるとは思っていなかった。時期的にもシベリアに旅立ってしまっていておかしくない時期だが、今年は寒かったので旅立ちが遅れているのか。
25/03/12 12:25:44
 出水平野の端に野間の関がある。江戸時代、独自の封建社会を築いていた薩摩藩が外部との接触を制限するために設けた関所のあとだ。
25/03/12 13:25:14
 そこから少し進んだ場所に「有村雄助首実検の地」という碑がある。1860年に起きた桜田門外の変に関わった有村雄助は鹿児島で切腹。犯人引き渡しを求めてきた幕府の役人を薩摩に入れず、切腹した有村の首をここまで運んで確認(首実検)させた場所だそう。
25/03/12 13:31:32
 薩摩と肥後の境界に流れる境川にかかる境橋。江戸時代は薩摩の防衛のために橋は掛けられておらず、この橋は明治になってからかけられたものだ。
25/03/12 14:45:38
 ようやくここから2か国目の肥後の国だ。
 川の前後は古道が残っておらず、迂回が多いが、明らかにここだという場所があったので、強引に突っ込んでみた。
25/03/12 14:49:10
 国道3号を横切ると古道が残っている。写真は25里木跡。5街道の様な里塚を築く代わりに木を植えていたのは薩摩だけでなく肥後も同じだったようだ。
25/03/12 14:52:56
 袋駅の辺りから国道に再合流したが、袋湾の辺りで再び国道を離れ、丘の上の道となる。
25/03/12 15:32:28
 舗装はしてあるが車には少し細すぎる道が続き、のんびり歩くには楽しい道だ。
25/03/12 15:54:24
 侍という集落に着いたのが16時20分。予定ではもう少し薩摩街道を進んでから水俣の街に逸れる計画だったが、疲れてしまったので一山ショートカット。そこから水俣の中心部に下って行く。
 駅の近くのガストで早目の夕食をとる。
25/03/12 16:50:20
 店を出るとかなり強い雨が降っている。いったん店に戻り、荷物の防水を確認する。宿場であった陳町の辺りを覗いてから進むつもりだったが、雨なのでここからは最短距離で宿を取っている温泉地に向かう。分かっていたがかなりの登り道。つづら折りの車道をショートカットしたかったが、古い道は寸断されており進めない。
25/03/12 18:06:26
 18時10分にようやく峠。
25/03/12 18:10:50
 温泉街が見えてきた。
25/03/12 18:13:14
 18時40分、ほぼ暗くなると同時くらいに温泉宿に到着。無事に42キロ歩けてホッとする。
 オフシーズンなので温泉は独り占め。長く浸かっていた。足の裏の豆はもちろん水膨れだが、親指の爪周りが左右とも水膨れになり、かなりまずい状態に見える。弱気になり、明日歩くのは止めてまっすぐ帰ることに一度は決め、列車の時刻などをチェックした。しかし、爪が剥がれてもテープで固定しそのまま走るというマラソン愛好者のブログをいくつも見つけて気が変わった。元々明日が最終日の予定なので、行けるところまで歩こう。爪の下に針を刺して水を抜いた方が良いというのも見たので、実行する。痛みはかなりやわらいで歩けそう・・・かな。