徒歩旅

Day2 北本駅-鴻巣宿-熊谷宿-深谷宿-本庄宿-神保原駅 47km

 中山道の徒歩旅の2日目。4時半過ぎに家を出て、5時15分の東海道線始発に乗る。この時点でまだ外は真っ暗だ。東京と上野で乗り換え、高崎線の北本駅到着は7時ちょうど。前回の続きをそのまま歩くつもりだったが、電車の中で気が変わり、古い中山道を少し歩くことにする。北本のあたりは江戸時代初期にはほぼ今のJR線沿いに中山道があったが、江戸期の途中で東に移されている。その差は短く、一里塚は造り替えられずに古い中山道に残っているという。地図を見ているとそちらの方が歩きやすかったのでルートを変えてみたのだ。写真は北本駅前の古い中山道の入り口。
14/10/25 07:05:08
 出発してすぐの踏切が、開かずの踏切でかなり待たされた。少しでも古い道通りに歩こうと思って駅の東に降りた訳だが、すぐだったので西口に出ればよかったと少し悔やむ。
 踏切を越えれば、車の少ないのんびりした道で歩きやすい。一里塚の説明板には街道の付け替えについて触れられておらず、明治16年の高崎線施設のまで街道であったかのような記述となっている。もしかしたら江戸期に街道の付け替えはなかったのかも。写真はその一里塚。
14/10/25 07:14:38
 線路を再び渡り、鴻巣市へと入っていく。鴻巣は人形で有名で、人形制作の会社が街道沿いに並んでいる。写真は、鴻巣市産業観光館「ひなの里」。"ひな"の名は"ひな人形"にちなんでいる。蔵は明治時代のものだが、開館は9時からで入れず。
14/10/25 07:39:50
 人形制作は江戸期から盛んであったそうだが、鴻巣宿はさらに北側にあった。新しい建物が多いが、ぽつぽつと古い蔵もある。
14/10/25 07:56:04
 地名の由来になった鴻神社で写真を撮影しているとカメラの電池が切れてしまった。前回は予備を持っていたのに、今日はない。乾電池式なので買えば良いのだが、失敗だ。
14/10/25 07:56:42
 吹上の手前にあったスーパーで弁当を買って、朝食をとる。前回はこのくらいの距離で足が痛み出していたが、とりあえず今日は大丈夫そう。
 吹上駅周辺は、ハイキング姿の人がわんさかおり、ビビってしまった。吹上は間の宿で見どころもあるが、説明看板の前はどこも人だかりが出来ており、読む気にもならない。持っているパンフレットで、JRのウォーキングイベントらしいことが分かったが、どこまでこの混雑が続くのだろうと不安になる。中山道が荒川の堤防に当たるところで、続々人々がUターンしてきて、ほっ。ウォーキングなんてイベントでない方が静かに歩けて良いと思うのだが・・・。人のほとんど来ない堤防の上の道はのんびりしていて気持ち良い。
14/10/25 10:29:22
 熊谷宿は終戦前日の空襲で跡形もなくなってしまった。そんな中での見どころは、デパートの中を通る街道である。旧中山道の上に建てられたのは八木橋百貨店という地方デパートで、8階建ての建物はそう古くない。道が変わり、街道であった場所に建物が立っている場所は少なくはない。ここの面白いのは、建物を斜めに突っ切る旧街道を完全に通路にしてあること。写真正面の入り口から入り、そのまままっすぐ突き抜けるとその先はまた旧道がつながっているのだ。
14/10/25 12:19:44
 何よりも、デパートの中に中山道であることが記されていることにウケた。ここが旧街道!
14/10/25 12:21:04
 写真は熊谷宿から30分ほど進んだ場所にある新島の一里塚で、木は樹齢300年以上のケヤキ。数年前の旅行記では見事な大木だったのに、今は本体は枯れかけたのか無残な姿。でも幸いなことに枝が元気に再生を始めている。
14/10/25 12:53:18
 深谷宿には古い建物がポツポツ残っており、歩いていてホッとする。古い蔵は今も使われているところが多い。
14/10/25 14:54:12
 江戸時代に「酒は剣菱、男山、七ツ梅」といわれた三大銘柄の1つである七ツ梅は、ここ深谷の酒だった。元禄7年(1694)創業のこの酒屋だが、残念ながら2004年に廃業してしまった。しかし建物は残され、社団法人 まち遺し深谷 によって、保存し生かされている。
14/10/25 15:02:20
 深谷市と本庄市の境である小山川の手前に百庚申がある。万延元年(1860)が庚申の年であり、この年から2年かかって建立された庚申塔である。
14/10/25 16:28:56
 小山川の橋の上からの夕陽。デジカメの電池は買わなかったので、今日は途中からスマホで写真を撮っているので、暗くなると非常に弱い。
14/10/25 16:36:28
 橋を渡ったところにある公園でのんびり夕焼けを眺めたので、あとはもう夜道である。本庄市に入ると宿のずっと手前から立派な門のある古い建物が点在している。こういうのがある時は明るければと思うが、仕方なし。
14/10/25 17:10:02
 本庄宿到着は18時頃。本庄宿は中山道の宿で一番人口と建物が多かった場所、すなわち最も栄えていた宿である。しかしながら、建物の密集ゆえ、大火が多く、古い建物が多くは残っていない。写真は、旧本庄商業銀行煉瓦倉庫。今年世界遺産となった「富岡製糸場と絹産業遺産群」と関連する繭や生糸の倉庫です。当時の本庄は生糸の市場として賑わっており、この建物も世界遺産登録に加えたかったよう。
14/10/25 18:03:12
 暗くなったので本庄で今日の歩きを終えても良かったが、次の神保原がもともとの予定。途中に特に見所があるわけでもなく、夜道となっても問題はなく、調子も良いので、もうひと踏ん張り頑張った。
 予定の行程を終え、中山道分岐し駅に向かう途中にあったのが、巨大スーパーのTRIAL。予想外に安くてびっくりした。第3のビールが税込79円なり! 24時間営業で車で来ている客でにぎわっていた。
 JR神保原駅で本日の徒歩旅終了。時刻は事前に調べており、それに合わせて買い物をしていたが、人身事故で列車遅れ。駅で、車内用のビールを2本とも空け、本日の徒歩旅終了。
本日の距離 47km
中山道の合計距離 49 + 47 = 96km
本日の出費 交通2670円 + 飲食1439円 = 4109円
*交通費は休日お出かけ切符