Day10 八本松-西条-松子山浄水場 x 本郷-三原 22km
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地図**
また前回から2ヶ月経ってしまったが、今回は時間をとって3日間歩く予定である。まずは前回歩き終えた山陽本線八本松駅へ。駅前は国道2号線でかなりの交通量だが、旧道は国道を横切る形でスタートし、住宅街の中を歩く。この辺りは昭和の立派な屋敷が多い。
道が登りだすと住宅地の中なのに未舗装路になり、まもなく車両通行止めの山道となった。
あっけなく峠に着く。飢坂(かつえざか)と呼ばれる峠で、名前の由来となる逸話として、全く異なる2種類の話が看板にあった。
飢坂を下ると田園風景が広がり、その先で国道2号と合流する。しばらくは国道沿いだったり、すぐ近くの旧道だったりを進む。久し振りの歩きで調子よく進んでいると、いつしか西条に入ってきた。江戸時代の西条は、西条四日市宿と呼ばれ、山陽道最大規模の宿場町であったという。いかにも宿場町であったという感じのする古い建物が点在する。写真の畳屋は今も営業している。
しかし、大半は新しい建物となり、その間に古い建物が点在している感じだ。
駅前の広い道との交差点角にボロボロになった古民家があった。市が無茶苦茶をしてそのままになっている建物で、外観を見ただけで心が痛み、看板を読み出すと怒りがこみ上げてくる。この場所に古民家が残っているかどうかで宿場町としての魅力が全く違うのに、なぜこんなことになってしまったのだろう。
駅前の大通りを越えると街道沿いには酒蔵が立ち並び、観光客もちらほら歩いていた。
灘の酒造巡りを思い出し、のぞきながら進みたくなる。しかし、今日は歩きたいし、酒造巡りは妻が好きなので、また一緒に来ることもあるだろうと我慢する。本陣跡などは一本裏の通りにあるようだが、今回は足を延ばさず。
酒処には名水が付きもので、ここでも地元の人が汲みに来る水場があった。
この先は難所である松子山峠なので西条の町外れで早めの昼食をとり、峠を目指す。しかし、まだ西条の町が見えている松子山浄水場で足止めを食らった。道路工事中で、歩行者も終日全面通行禁止! わざわざ歩行者もダメと書いているだけあって、係員に交渉しても通してくれず。しかもう回路は全くない!
かなり戻って国道に出て道をつなげるか、この区間は工事終わる来夏まで後回しにして、先を歩くか。先を歩くにしてもどこからどうやって・・・。回り道して通行止めの区間だけを残しても、この区間は歩きたい場所だったので、また来ることになりそう。そうなるとその時にどうやってきて、どうやって戻るかも考えねばならない。この近くでJR駅に近いのは先ほどの西条と今日の目的地であった本郷のみである。再挑戦する時に西条駅から本郷駅まで歩くことに決めた。そうなると、今日はここで終了? 時間が余るので本郷駅に移動し、続きを歩くことにする。
写真の西念寺辺りに本郷宿の本陣があったという。
西念寺から三原宿まで2時間以上歩いているが、写真は1枚もなく、風景の記憶も薄い。通行止めで中抜きをしてしまったのが悔しくて、歩きを楽しめていないのだ。三原宿に着いて、やっと気分が落ち着いてきた。
駅前の三原城近辺は工事をしていて近づけず。やっぱり今日はうまくいかない。
本郷を出た時は最低でも次のJR駅である糸崎まで歩くつもりだったが、楽しめていない時に無理をしても嫌になってしまうので、本日は三原で終了。
本日の距離 22km
山陽道の合計距離 258km