徒歩旅

Day15 八鹿-八鹿宿-和田山宿-福知山市上川口駅 42㎞

**地図**
 暗いうちに出発するつもりで、今朝は4時起き。しかし、出発準備をしている間に雨が降り出した。しかもかなり強い雨で、しばらく待機する。小雨になったかなと5時半に出発するも、思ったよりは降っている。
19/04/24 05:29:46
 ホテルの裏の藪に残る旧道を見に行くのは止めて、国道を歩く。5分ほどで国道から分かれ、旧道に入る。トラックのしぶきを気にしないで済むのでホッとした。30分ほどで八鹿(ようか)宿に入る。養父郡4町が平成の大合併で養父市となり、旧八鹿町はその中心で、八鹿の町には市役所も置かれている。しかし、市役所などがあるのは街を南北に分断する八木川の南側で、北側の八鹿宿として栄えた町並みは結構古い姿を残していた。
19/04/24 06:01:08
 八木川を渡り、少し進むと鳥取県岩美町以来のJR線が見える。旧街道はJR線で何度も分断されており、まっすぐには進めない。地図で行き止まりになていない部分のみ、旧街道に入り、それ以外の道は国道312号を進む。
19/04/24 06:24:42
 狭い集落内の旧道を進むといつしか民家の庭先になってしまうこともあり、中々どの道を歩くか決めるのは難しいものがある。
19/04/24 06:38:22
 大屋橋を渡って旧養父町の中心部である養父市場を通過する。宿場町ではないが、市場としてにぎわった場所なので、意外と古い建物も多く残っている。
19/04/24 07:12:56
 JR養父駅で少し休憩をとる。雨が降っていると休めるところがなく、辛い。無人駅だと靴と靴下を脱いで乾かすところだが、駅員がいるし、通学時間で学生さん達が大勢いたので、大して休めずに再出発。しばらく進むと和田山町の標識がある。2005年、もう14年も前の合併で朝来(あさご)市になっている和田山町だが、旧道の標識は昔のまま。国道の標識はすぐに書き換えられてしまうが、旧道にある標識には中々予算がつかないのか、古い標識が多い。
19/04/24 07:58:36
 和田山に入ると街道沿いの集落らしい趣きある場所が続く。国道に出る場所も少なく歩きやすい。
19/04/24 08:17:52
 JR和田山駅の先が和田山宿であったはずだが、それらしき案内板はなく、伝統家屋もほとんどない。
19/04/24 09:08:52
 JR播但線の線路を越え、円山川の橋を渡ると和田山宿は終わり。その先の新しい街並みのところにスーパーマーケットがあった。今朝の朝食は出発前の4時半、すでに5時間経過しかなりの空腹だ。少し先のコンビニまで行くことを考えていたが、外にベンチが見えたのでここで食べようと店に入る。そしたらコンビニよりもずっと良いイートインスペースがあり、助かった。朝9時半だとイートインスペースに来る人もないので、こっそり靴下まで脱いで、乾かしながらゆっくりと弁当を食べる。
19/04/24 09:29:24
 食事をしてから30分くらいしか歩いていなかったが、雨脚が強くなった時にちょうど駅があったので、再び休憩をとる。
19/04/24 10:21:02
 和田山と同じく今は朝来市となった山東町の中心だった旧梁瀬(やなせ)村は、山陰道が分岐する町である。ここから亀岡までの区間、山陰道は福知山経由と篠山経由の2ルートに分かれていた。事前に下調べする時間がなく、GPS記録の手に入った先人が選んだ福知山経由を今回は歩くことにしていたが、この分岐を見る限り、篠山経由の方が直線で本道ぽい。写真中央やや右に見える石柱が梁瀬村道路元標だ。今からちょうど100年前の1919年に制定された旧道路法で、各市町村に一づつ設置するように定められたもので、市町村の役場前か、主要道路が交差するところではその交差点に設置された。そして、ここ梁瀬村では2つの山陰道の分岐場所に設置されたのが残っているのだ。
19/04/24 10:32:40
 事前に調べる時間はなかったが、天保但馬絵図では篠山ルートが本街道のように描かれており、福知山経由はわき道扱いだ。先に見ていれば篠山経由を歩いていただろう。
 兵庫県と京都府の県境=但馬国と丹波国の国境に、夜久野(やくの)茶堂がある。山陰道の難所の一つだったここに旅の便を図るため、一道貞心禅師という人物が寛政年間に建てたとのことだ。
19/04/24 11:40:26
 ここから道の駅夜久野に直進し、そこで直角に右折、再び国道9号に出ると直角に左折するという不自然な道が旧道とあったので、それに従って進み、せっかくなので道の駅で休憩。その時地図をよく見ると夜久野茶堂から国道9号合流手前まで非常に自然な細い道がある。旧道はそっちだったのだろうと思われるが、戻って確かめる気分にはならない。
 また国道9号に出た後、左側に旧道らしき道もある。ただし、この道はJR線路の近くの斜面で一度切れている。こちらはまだ到達していない場所なのでトライすることも考えたが、雨なので藪に入るとずぶ濡れになる。昨日の天気なら突っ込めたが、今日は自粛し、国道を歩く。この旧道ぽい道の出口から見上げるとJR線部分には踏切がちゃんとある。問題はその先の斜面なので行けるかどうか何とも言えないが、トライもできなかったのは少々悔しい。
19/04/24 12:43:50
 ここからの道は集落内は旧道らしき道を進むが、集落が切れると国道9号に合流の繰り返し。下夜久野に入る手前の国道9号沿いに小さな石仏が岩陰に並んでいるのがかわいらしい。
19/04/24 13:45:56

 下夜久野は私の故郷明石と同じで子午線が通る町。
19/04/24 13:59:46
 50キロ以上にはなるが、出来れば今日中に宿をとっている福知山へ行きたいと思っていた。しかし、朝から雨で出発は遅れたし、途中のペースも上がらなかった。残り10キロほどなので、明るさが残るうちに市街地には着けそうに思うが、そんな事をしては疲れ果てそう。一駅手前の上川口駅で本日の歩きを止めることにする。ほぼ一日中雨だった。明日の好天を祈る。
19/04/24 16:40:40