徒歩旅

Day4 安中市満福寺-松井田宿-坂本宿-碓氷峠-軽井沢宿-沓掛宿-追分宿-小田井宿-佐久インター 44km

 中山道の4日目は、いよいよ碓氷峠越え、難所として知られる峠越えだ。その先である信州は日帰りを繰り返すには遠すぎる。今回は2泊3日の予定である。これまでになかった着替えと防寒具、妻に作ってもらった弁当2食分を持っているので今日はこれまでよりも荷物が大きい。
 今日も夜明け前に自転車で駅へ。日は短くなっており、前回は東海道線に乗っている間に明るくなっていたのに、今回は東京駅についてもまだ真っ暗だった。始発の電車に乗ってもスタートの磯部駅に着いたのは8時30分である。磯部温泉に入りたかったが時間がなく、またも温泉街は素通りする。
14/11/19 08:27:50
 1日数本しかないバスが接続していたので旧中山道近くの満福寺までバスに乗る。2キロもないとはいえ、バス代100円は安い。街道は妙義山の方向に向かってまっすぐ進む。
14/11/19 09:07:52
 松井田宿に近づくと浅間山が大きく見えてきた。10日前に歩いた時は全く雪などなかったのに、山腹は真っ白になっている。碓氷峠や和田峠が少し心配になってきた。
14/11/19 09:16:46
 約1時間歩いて松井田宿に到着する。古そうな建物がポツポツ残っている中で目についたのは松井田商工会議所の建物である。昭和14年の建物なので宿場町としては古いものではないが、田舎町にしては立派な近代建築物だ。
14/11/19 09:35:38
 松井田宿と坂本宿の間にあった身分の高い人々の休憩所が、五科の茶屋本陣である。復元修理がされており、中を見学できるが、今日は時間がないので先に進む。
14/11/19 10:11:08
 写真の五所平の踏切が旧中山道にあたるということで進んだが、下り線路を渡ってみると、上り線路と下り線路の間にある畑に出るだけで、上り線路を越え道の反対に出る踏切がない。ロープまで張ってあり、線路に入らないよう注意書きまであったが、大回りするのが面倒になり越えてしまった。ゴメンナサイ。
14/11/19 10:31:44
 横川町に入ると大きな釜飯屋がある。昔何度か食べた峠の釜めしの荻野屋だ。時間は11時、ほぼ予定通りである。早い時間だが横川を過ぎると店がないのでもし弁当を持ってきていなかったら、ここで昼食するはずだった。弁当があるので先に進むはずだったが、駅前の広場にベンチがあり、そこで休むと腹が減ってきて、弁当を半分食べた。
14/11/19 11:01:36
 碓氷の関所は横川にある。その先の坂本宿までが上州であり、峠越えに備えるための重用な宿場なのに、なぜ坂本の先ではなく、ここに関所を設けたのか。このおかげで、江戸時代には江戸側から出る女性を厳しく取り締まったことと相まって、坂本宿の人々は信州側から嫁取りをしたのだという。写真は復元された関所の門。
14/11/19 11:20:28
 東に碓氷関所、西に碓氷峠をひかえた坂本宿は、必然的に泊りとなる旅人が多く、賑わい、本陣も2ヶ所あったという。写真はその一つである佐藤本陣跡。
14/11/19 11:46:22
 写真の休憩小屋から先、旧中山道は車道と別れ、完全な山道となる。
14/11/19 11:58:58
 柱状節理:これは火成岩が冷却、固結するときに、4画または6画の柱状に割れたもので、玄武洞などが有名。
14/11/19 12:26:36
 刎石(はねいし)坂:碓氷峠の前半は刎石山への急登で、この刎石坂が碓氷峠の最難所といわれた。
14/11/19 12:28:00
 覗(のぞき):覗は、唯一坂本宿が広がってよく見える場所で、坂本宿は一直線に延びているのが良く分かる。
14/11/19 12:32:56
 刎石茶屋跡:刎石山の山頂付近に残る石垣。
14/11/19 12:42:46
 約3時間かかって碓氷峠到着。峠の国境にあるのが熊野皇神社。日没前に無事碓氷峠を登り終えた。
14/11/19 14:53:44
 下りは舗装路を歩くつもりだったが、旧道の山道が続いており、そこを下っていく。途中道が崩れ通り難い場所もあったが、何とか進み、別荘地の中へと出た。軽井沢の別荘地なんて大学1年の時以来だが、雰囲気は全く昔のままで、かえって新鮮に感じる。伊豆の別荘地が寂れてしまっているのを見て、もう別荘を楽しむ時代ではないんだなと思っていたが、ここは今でも滞在したくなるような別荘地帯だ。別荘地を抜けるといきなり華やかな土産物屋街が始まり、違和感を感じたのも昔のままだ。ただこちらは昔とちょっと雰囲気が違っている。歩いている観光客の多くが外国人で、中国語や韓国語、タイ語などが聞こえて驚いた。旧軽井沢の繁華街が、軽井沢宿なのだが、全く宿場町の雰囲気はなく、足早に通り抜けてしまった。
14/11/19 15:52:50
 さらに進み、中軽井沢の辺りが次の沓掛宿である。何とかそこまで明るい時間に着けばと急いだが、結局日は暮れてしまった。宿場の入口辺りで左手を見ると巨大な駅があり、明るさに引き寄せられ立ち寄った。中軽井沢の駅であるが、昔来た時は小さな駅だった。今はさらに第3セクターのしなの鉄道となり、列車本数も少ないのでこれほど巨大な建物になってるとは驚きだ。駅が地域交流施設「くつかけテラス」という複合施設になり、図書館や観光案内所が1階にあった。夕方から寒く、休む場所もなかったのでここのロビーで一休み。
14/11/19 16:50:14
 歩きを再開、気温がどんどん下がっているのか、非常に寒くなってきた。しかし、氷点下とは・・・、11月の信州をなめていたようだ。昼間は10度以上あったのに・・・。
14/11/19 18:04:14
 暑い季節には夜の歩きも良いななんて思っていたが、この寒さはダメ。立ち止まるとすぐ震えるほど体が冷えるので、見どころの解説板があっても最後まで読めない。追分宿の辺りは、旧道が国道から離れ、良い感じの場所もあったが写真も撮らず。国道と今度はすぐに北国街道との分岐、この分岐が追分であり、宿場名が追分となったのだ。
14/11/19 18:27:44
 追分の写真を撮っている時にカメラの電池切れ。新しい電池に入れ替えたが、カメラはもう起動せず。壊れたのかと思ったが、後で食堂で温めた時に復活した。氷点下では使えないカメラのようだ。またすぐに分岐、今度は国道と旧中山道の分岐である。この時、道の電光掲示はマイナス2度だった。カメラが壊れたので、しまってしまいここからはひたすら歩く。御代田駅近くでしなの鉄道を越え、さらに進む。疲れて休みたくなってきたが、寒くて立ち止まる気にもなれない。旧道沿い、しかも夜とあって空いている店もなく、ただひたすら歩くのみ。19時40分、小田井宿に到着。この宿は古くて立派な建物が多いが、本陣跡で少し立ち止まったくらいで、ほぼ素通りしてしまう。国道に合流し、ようやく前方に開いている店の看板が見えた。佐久インターチェンジの手前まで来るとバーミヤン、ビックボーイ、CoCo壱番など夜遅くまで開いているチェーンレストラン群があり、ビックボーイへ。今日は頑張ったー。前回早く歩き終えていた分は、夜歩きして完全に取り戻しー!!!
本日の距離 44km
中山道の合計距離 132 + 44 = 176km
本日の出費 交通3120円 + 飲食1058円 = 4178円
*食費は夕食のみ。朝昼は持参の弁当。