徒歩旅

Day6 芦田宿-長久保宿-和田宿-和田峠(古峠)-下諏訪宿-下諏訪駅 37km

 信州八重原温泉で疲れを癒し、爽快な気分で目覚める。しかし、本日も寒そうー。
14/11/21 05:59:34
 大学時代の先輩に昨日歩き終えた芦田宿まで車で送ってもらう。車の外に付けている温度計はマイナス5度を指していた。昨日の朝よりもさらに寒い!
 芦田宿を出るとすぐに笠取峠の登り坂となる。この区間は松並木が県指定の天然記念物となっており、旧道は車道から離れているので非常に歩きやすい。今日はカメラを体温で温まる内ポケットに入れておいたので、氷点下でも一応シャッターは切れた。
14/11/21 06:30:14
 下りは松並木はなくなるが、ほとんど車の来ない車道と山道が交互に現れ、歩きやすいことは歩きやすい。しかし、ところどころ地面が凍っているので、のんびり歩ける訳ではなかった。
14/11/21 07:17:32
 神社の敷地へ裏から入る形で峠越えは終わり、長久保峠へと入っていく。
14/11/21 07:34:48
 長久保宿の本陣跡は17世紀後半の構築と推定され、中山道中では、最古の本陣遺構であるといわれているが、個人の家となっており、見学はできない。写真の門も江戸期のもの。
14/11/21 07:42:16
 本陣以外にも古い家屋はぽつぽつと残っている。写真の竹内家・釜鳴屋は、江戸初期から酒や醤油を造ってきた家で、今残る建物の建築年は不詳だが、1731年よりも前ということが分かっており、長野県内では最も古い町屋といわれている。
14/11/21 07:45:38
 長久保宿から和田宿への道はそれまでよりも広い谷間の道となっている。現在の国道は谷底にあるが、旧中山道は山際に続いており、この区間はのんびりと歩ける。しかし、店は国道沿いばかりなので、朝食の為に国道に降りねばならなかった。
14/11/21 08:03:14
 中山道最大の難所といわれる和田峠手前にあるのが、和田宿である。次の下諏訪宿までの距離は22キロもあり、途中が山道なので、往時はこの宿に泊まる人が多かった。現代の歩く旅人もここに泊まる人が多かったようだが、唯一残っていた宿も数年前に閉鎖しており、残念ながら今は宿がない。昔の宿らしき建物がたくさんあるので復活してほしいところだが、歩きで来る人なんてごく少数派なので仕方ないのか。
14/11/21 10:04:48
 写真の和田宿本陣は、一度1861年3月に火事で焼けてしまったが、同年に再建された。しかし、明治時代に建物は移築されてしまい、現在のものは平成になってから再建されたもの。
14/11/21 10:07:52
 和田宿を出るとしばらくは車道であるが、途中から山道となる。道は分かりやすいので迷う心配はあまりないと思われる。
14/11/21 11:35:38
 本当に中山道だったのかななどと考えながら歩いていると一里塚があり、やっぱりこの道が昔の街道だったのだと納得する。写真は唐沢の一里塚。
14/11/21 11:42:46
 お昼を過ぎてやっと暖かになってきて、気持ちの良い山歩きとなる。休息用の小屋や水場などもあり、車の走る街中よりもずっと歩きやすい。
14/11/21 12:13:18
 営業を止めた力餅屋の前を通り、昔自転車で走ったビーナスラインを何度か横切る。峠近くには少し雪も残っていた。とりあえず雪の降る日でなくて良かった。
14/11/21 13:40:56
 和田峠に到着する。車道の和田峠からずっと離れた場所だ。思ったよりは楽な道、一昨日の碓氷峠の方がきつく感じた。最大の難所という言葉に惑わされていただけで、上る標高差はここの方がずっと少ないのだから当然か。でも標高1600メートルまで上がるとは思わなかった。寒くてゆっくりは休めない。写真は諏訪盆地方向だが、諏訪湖は見えなかった。見えている街は岡谷と思われる。
14/11/21 13:50:30
 下りも山道。写真は1855年に作られた避難場所兼荷置き場所の石小屋跡。
14/11/21 13:56:42
 写真の浪人塚は、幕末の和田嶺の戦いで命を落とした水戸藩浪士の供養のために建てられたもの。
14/11/21 15:01:56
 七年に一度行われる諏訪大社の御柱祭で御柱を落とす木落とし坂の上にある御柱。
14/11/21 16:03:16
 御柱をこの急坂から落とすのだが、実際の行事の時には木の上に大勢の人が乗ったままここから木を落とす。映像で何度か見たことがあるが、なんとも壮絶な祭りだ。しかし、この坂の脇が中山道だとは思わなかった。これまでで一番急な道ではないだろうか。
14/11/21 16:03:56
 何とか暗くなる前に下諏訪宿に到着。諏訪大社などを時間があれば見たかったが、すでにもう暗い。この辺りは何度も来ており、中山道部分を歩いたこともあるので、今回はどこにも立ち寄らず。
14/11/21 16:41:22
 下の写真の伏見屋邸は、1864年の建築の木造二階建て旧商家で、観光客の休憩や住民の交流の場として開放されている。2年前に訪れており、懐かしかったので開いていれば入ろうと思っていたが、住民の会合のようなものをやっており、入れなかった。
14/11/21 16:45:18
 街道沿いには温泉旅館が多く、普通の銭湯の値段で内湯に入れるところも多い。今日は温泉を楽しみに急いで歩いたが、急用ができて急いで帰らざるを得なくなり、断念をする。
14/11/21 16:51:48
 下諏訪宿を過ぎるとすぐにJR下諏訪駅。予定よりも早い時間であったが、本日はここで終了。
本日の距離 37km
中山道の合計距離 197 + 37 = 234km
本日の出費 交通3672円 + 飲食691円 = 4363円
*食費は朝昼夜3食分。全部コンビニ食(おにぎりやカップ麺)で少量だったので、最後のビール代を入れてもこの値段だった(笑)。